エンジン組み立て(ベアリング組み込み)
やっと折り返し地点をまわりました! 今回は最も慎重を規すべき整備である、ベアリングの組み込みを実行したいと思います。 exaはこの作業の事を「打ち込み」とか「圧入」とは言いません、なぜなら打ち込んでエンジンが歪んでしまっては元も子もないので「打ち込み・圧入」は一切しません。 故に「組み込み」と言います。 |
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まずは、一番大きくて手強そうなクランクベアリングを組み込みます。 | |
組み込みに使用する専用工具、その名も「ヒートガン!」 ベアリングの抜き取りにも使用しましたが、強烈です。これを使用するときには軍手着用義務があると言っても過言ではありません。 ヒートガン自体は素手で持っても問題ないのですが、ベアリングを組み込む際にケースに触れると火傷します。 方法は写真のようにヒートガンを回しながら、5分くらいベアリング装着部の外周面を加熱します。 |
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そして、ベアリングの内側を軍手をした指に通し、可能な限り真っ直ぐケースに挿入します。 うまく行けば、一番奥まで「コツン」と入るはずです。 そして入れた瞬間にベアリングがケースの熱を吸収して、今度は抜けなくなります。 でもしばらくの間、抜けるかどうか試さないほうが良いと思います。だって、ちょっと浮いて固まったら嫌ですもんね☆ ちなみにベアリングの軸受け付近に見える「茶色いモノ」はグリスです。今回は洗浄せずに使用してみたいと思います。また壊れたら交換します。 |
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このベアリングは右側のクランクケースに組み込む、シール付きのベアリングです。 写真の裏側にはシールはありませんので、当然「裏表」があるモノです。 cota315Rのエンジンはこのシールが「外側」に向くように組み込んでやればOKです。 |
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こちらは左側のクランクケースに組み込むベアリングですが「写真右のベアリング・・・注文したものと品番が違う・・・」 デジタルノギスで寸法を測ってみたら全く同じであったので、使用する事にします。 でも、ベアリングってガタの規格があったような・・・無かったような・・・コレもまた壊れたら交換するとします。 ちなみに今回ベアリングなどを注文したお店は「普通のバイク屋さん」です。トライアル専門店ではありません。 |
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はい!あっと言う間ではありませんが、組み込み完了です。 exaはヒートガンでケースを熱する間暇だったので、30分でタバコを6本も吸ってしまいました・・・orz 何故そんな事覚えているかってかって? ベアリング1個(5分=タバコ1本ペース)×6個組込=30分 ってな訳です(笑) しかし、人間進化するものですな! エンジン降ろす時には「不安」ばかり言っていたのですが、今となっては「壊れたら直す」を2回も言える子になりました(笑) |
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最後に、オイルシールを「圧入」します。 この作業ばかりは、ケースを熱する訳にはいきませんからね☆ 「圧入」の方法はフライス盤の上にケースを置き、樹脂プレート(エンプラ・MCナイロン)を適当に丸く切ったモノをシールの上に乗せた後に、水平をみながら慎重にフライスのテーブルを上昇させました。 そして、規定の飛び出し(シール上面)0.7mmで上昇を止めれば完成です。 しかしこのシール。すごく硬くて手では圧入出来そうにないです。フライスが無かったら「塩ビ管」とかを切って叩くしか無いのでしょうか? |
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そして、最後にオイルシールのリップ部分にグリスをしっかり塗って「コレット」を入れれば完成です! ちなみに左側のクランクベアリングのオイルシールは「シリコングリス」が指定してありました。 何なんでしょ?熱に強いシリコングリスでフライホイール側からの外気の流入をシャットアウトする理由でしょうか? この時点では左側のシールは圧入しておりませんが、その際はシリコングリスを使う予定です。 |
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ココまでの時間・・・・1時間 もうかなり自信つきましたが、エンジンかかるまではやっぱり不安です。 |